遠州地方のご葬儀

遠州地方では葬儀やお盆はたいそうなもので、おっかさが亡くなった時の、枕経にも大勢の親族、葬儀にはお通夜はもちろんいずっぱりだ。当然ぐびぐびで飲み明かす。
棺桶の横で大きな声でわいわいがやがや。
親族の同窓会も兼ねているので、そりゃあもうピッチも上がる。
棺桶の中で寝ているおっかさも動けないし、声も出せないのでそりゃあもうアタマに来ているのは間違いない。
「あんたらぁ、わたしのお葬式だに!静かにやっておくんないやぁ。やっきりこくだに!」

お通夜に出るだけでなくほとんどの人も告別式に参加する。
そのうちの半分ぐらいは火葬場まで行く。
磐田の火葬場は最新式で、煙突もなく白い煙も上がらない。
どういうふうにしているのかなあと思う。
火葬場での最後のお経の時は、もちろん涙がとまらない。

だけんど不思議なもんで、「最後の旅立ちです」と云われて扉が閉まって点火されちゃうとなぜか全員、明るい顔になる。
「とりあえず葬儀の75%は終わったよな」
煙突がないので空を見上げることもなく待合室へ。
隣家の人たちの用意してくれた席でさらにぐびぐび1時間半。
はなしも盛り上がる。
この待合室にいるのはだいたい70人ぐらいは、いる。
なにせ、遠州地方はご葬儀はお祭りみたいなもんだから。
けっこう明るいのである。

火葬場での待ち時間もだいたい1時間半ぐらいで、あっというまに「直助家ご一行の皆様、きれいに焼き上がりましたのでメインテーブルにどうぞお越し下さいませ」
まあ、こんな感じのアナウンスがある。

「やっぱしガンだっただでお骨ももろくなっているだいやぁ」とか
「のど仏がきれいだいやぁ」とか
「オヤジさんに比べて骨が少ないやぁ」とか、言い放題
最後に焼き場のひとが骨壺のなかを押したり引いたりかき混ぜてきれいに入れ込む。
「オラんおっかさはサラダか!」
「きれいに盛りつけせんでいいから!ボキボキ骨折らんでもええ」

オラはちょっとばっかしセンチになった。

骨壺を抱いてバスに乗ってまたまた葬儀会場に戻る。
そして初七日を兼ねた3日の会を行う。
こちらもだいたいほとんどの人が参加する。

そして、本格的に最後のぐびぐびぃ!!
ここは瞬く間に大宴会となる。
老若男女入り乱れての大同窓会みたいなもんである。
こうして2時間の時間がすぎ、おひらきとなったわけだが、アルコールを日常ではほとんど飲まないのにいくら飲んでも全然酔わない。

そして、実家に戻って、兄弟および身内でまたまた飲むことになる。
それから、49日までの毎週おっ様が来ての法要があり、49日を迎え、納骨。
そしてまた飲んで、初盆もすぐ迎え、こちらはご葬儀以上に大変なことなんである。
なにせ3日間自宅で葬儀をするようなもんであるから、足の踏み場もなくなるのである。そして飲む。
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by gsfc_aoshima | 2008-08-20 07:19 | どうでもいい話 | Trackback | Comments(0)