きのう読んだ文庫本

浅田次郎さんの「沙高樓奇譚」を読んだ。
人にはいえない話を発表し、また、それを人には話していけない会員だけのサロン。
その5人の語り部のストーリーなんだけんど、やっぱし浅田モノはいいなぁと感じた。
たんなるうんちくだけではここまで書けない。

僕は今の仕事の前は「花や」を10年やった。
だからけっこう花のことはうるさいのだが、「100年の庭」を書き上げるにはその造園のことやら草花のことをよっぽど勉強しないとここまで書けない。そこに物語をはめこむのは一流の作家さんなんでそれほど難しいことではないだろうが。

「小鍛冶」での刀鍛冶、「立花心兵衛只今罷越候」でのことばつかい、浅田さんの新撰組ものの違う一面も見せてくれたし、池田屋の階段落としは銀ちゃんの蒲田行進曲を思い起こしてくれる。

「雨の夜の刺客」はやくざもんなんだが、ここにでてくる手下3000人の組長の語りもなかなかである。
抜粋してみる。

「いや、やくざってのは思いのほか小心者が多いんです。虚勢を張っても中身はコンプレックスのかたまりでしてね。いじめっ子のガキ大将なんていません。たいがいはいつもいじめられてた口でね。家が貧乏で子どもにかまってられないうえ、学校に行きゃあみんなにいじめられて、いじけきったガキがやくざになる。まず10中八九はその手合いだ。
だから、ヤクザ者なんてちっとも怖くない。おうっ、とすごまれたらもっとでかい声で、おうっと凄み返してごらん。たちまちふるえあがるから。
中略
つまり、俺たちがやたらと強面を装ったり、分不相応な外車乗り回したり。派手ななりはみんなコンプレックスのの裏返しなんです」

ふ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん!
どこかでこんなひとがいたようないないような!
似たような人なんだが、彼がヤクザ者だといってるのではない。
次男が勝ってりゃあ、こんなパッシングもなかったはずだ。
でもおとうさん、ものすごくがんばってるよね。
こんなオヤジいないよね。
「大和を興す」なんてすばらしいよな!
神武天皇の東征を彷彿させる。

おとうさん、一生懸命なのわかるけんど、すこしいい機会だからやすんだほうがいいよ。
そして、三男もなかなかいい素材そうだし、他人の飯を食うのが大きな成長になるのは間違いない。
根拠のあるトレーニングとはいえないが亀田流トレーニングもなかなかよいな。
ただ、プロだからボクシングやってりゃあいいというもんではなく、「学問」は必要だと思う。
学校ぐらい行かせないと!
一生もんの友達はビジネスでは出来ないよ。
学校の仲間というか、そういったところから出来るはずだ。
今のような、緊急事態のときに一緒に考えてくれるのが一生もんの親友なんだがよ!

浅田もンを読んで今朝感じたことでした。
お勧めの1冊です
by gsfc_aoshima | 2007-10-24 07:50 | 高尚な話 | Trackback | Comments(0)
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