昭和44年秋ーその夜

11月16日で短い7試合だけのシーズンが終わってしまったその夜、駒沢競技場から帰ってきた学生部員全員は、真っ暗なグランドでオフ会となった。
つまり、締めの飲み会だ。
翌年の2月まで、地獄の練習はなくなるし、4年生の追い出しコンパみたいなもんで、オラ達1年生はみんなニコニコしていたのを記憶している。

もちろん、1年生は未成年だからアルコールは御法度だ!
なんてことはなく、未成年でもグビグビやった。
ただ、この時は、オラは浪人していた関係で二十歳にはなっていたがよ。

寮もこの日から、門限もなくなるので、11時を回っても誰も帰ってこなかったが、零時頃には少しずつ酔っぱらった上級生が帰ってきたと思う。

オラの部屋はトイレの前の部屋なんだが、部屋から出てトイレを見ると、驚くべき光景に出会ったのである。
マネージャーのH堂さんがよ、小便器にあたまをつっこんだまま寝ているでねえの!
あのきたない便器にだぞ。
戦後すぐ建てられたボロボロの木造の平屋の寮のトイレ。
女人禁制の寮だぞ。
自動で水が流れるなんて事もないぞ。
川淵キャプテンやら釜本副会長なんぞがどばどばやってた、これ以上、どうやってもきれいにならん便器に顔突っ込んで、ふつう寝るかい?!!!!!!!!

「H堂さん、起きてくださいよ。部屋で寝てくださいよ」
「ウ〜〜〜〜〜〜〜〜〜ン! わかったわかった!」

それから1時間ぐらいした頃の深夜。
このH堂マネージャーは自室で寝ていた。
この部屋は主将とマネージャーの部屋だが、この夜はキャプテンのキンちゃんは帰ってきておらず、H堂マネージャーだけが寝ていた。
オラ達も部屋で深夜にも関わらずわあわあやっていた。
オラがH堂マネージャーの部屋の前にいくと、なにか落ちているではないか。
けっこう大きなもんがよ!
廊下は薄暗く、それも裸電球1個しかないからよく見えない。
目をこらす。
ウン?
ぎへ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!!!!
「だれだぁ、こんなとこにうんこ落としたのは!」
「いや、落としたんでなく、したのはよ!」

部屋を空けるとH堂マネージャーががあがあ大いびきで寝ていた。
しこたま酔っていたH堂先輩は、自分の部屋のドアとトイレのドアを間違えて、廊下で、してしまったのだ。
それも紙なしでだ!

結局、だれががかたづけなくてはならないので、最初にみつけた1年のオラが始末するという事になっちまった。

次の朝、H堂さんにこの話をしたら、「おれはしていないぞ!直助、廊下なんかでクソすんな!」といわれ、オラがしたことになっちまった。トホホずら!
あり得ないだよ!

このH堂先輩とは、その後、いいお付き合いさせてもらっているが、いまだに、その話をすると、「そういう間違いはするわけがない」と言い張っていらっしゃいます
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by gsfc_aoshima | 2006-10-15 06:47 | ワセダ | Trackback | Comments(0)