加藤課長

会社っていろんな人がいる。
漫画の世界、「釣りバカ日誌」みたいな話も現実にある。
大きな会社ほど逸話が多いのは人間がたくさんいるので100人100様だ。
もっとスゴい話だって山ほどだが,覗き趣味になるし、時効のような話でもネット上には出せない。

これはかわいらしくていいだろうというのをご紹介したい。
西武グループの国土計画という会社に入社して、3年経った時に西武不動産という会社に移籍になった。
37歳でやめるまで分譲地の販売や,建て売り、マンション、注文住宅の類いの部署で働いた。
30歳頃だろうと思う。
いまから35年近く前のお話。

当時,会社の保養施設が伊豆の今井浜にあり、プライベートで男ばっかし10人くらいで行くことになった。
会社の施設を使うので、稟議書を出さないと行けない。
もちろん、所長の決裁があればいいので、所長には、事前に了解を得ていた。
課長の印をいただき,所長のところにその稟議書を持って行った。
「直助クン、泊まるのは了解したけれど,車で行くんじゃあないだろうね?」
「車ですけど!」
「おいおい、事故があったらどうするんだね!電車で行くならはんこ押すけど車なら押さないぞ!!」
突っ返された。
今更である。いい大人が電車かよ。お金だって余分にかかる。
所長の席の前で立ち往生!
「課長も課長だよ!よく話を聞いてはんこを押さんとね!」
そしたら横に座っている定年間近の課長が「直助!ちょっとその紙!」
加藤課長という。
課長に戻した。
そしたら課長が机からはさみを出した。
何をするのかと思った。

課長は稟議書に押してある自分のはんこの欄をちょきちょきと切ってオラに戻してくれた。
稟議書に小さな四角の穴があいていた。

オラ達のささやかな1泊2日の旅行が中止になった。

課長は正直でいい人だった。忘れられない人である。
生きていたらもう90を越えているだろうな。
とりあえず未確認だが合掌!
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by gsfc_aoshima | 2013-09-27 07:11 | 人物 | Trackback | Comments(0)